タブー  (14.03.2003)

どこの国でも、あまり触れて欲しくないその国特有のタブ-というのはあります。ドイツも勿論、例外ではありません。ドイツ社会のタブ-は言うまでもなくナチスです。決して自分の弱みを認めないドイツ人(西欧人)は、このテ-マがタブ-である事を認めようとしませんが、話のテ-マが戦争中の犯罪になるとドイツ人は一気に嫌な顔をして、「ヒトラ-は気狂いだ!」と、叫びだします。このような唐突なドイツ人の変容ぶりをみると、この問題がどれだけドイツ人の深層心理を圧迫しているのかがわかります。

ドイツに来られたら、ドイツ人がテレビ等でどのように第二次大戦の罪悪を報道しているか、注意してみてください。ドイツ人がユダヤ人の殺害を語る場合、「ナチスが、、。」とは言うものの、決して「ドイツ人が、、。」とは言いません。つまり、ドイツ人はナチスをドイツ人と別個の物ととらえる事によって 、自身が深く傷つくことを避けているわけです。ナチスはドイツ人の誇りを挽回できないくらいに傷つけたので、ドイツ人は今でも許していません。

よくドイツに纏わる伝説で、旅先でドイツ人と知り合うと、「次回はイタリアなしでやろうな。」なんて言われたなどという話を今でも見かけますが、「口裂け女」に劣らない「根も葉もない話」です。敗戦直後のドイツならともかく、現代のドイツ人は戦争の話が大嫌いです。日本だって、日本軍の戦争犯罪について根掘り葉掘り聞かれたら、気持ちよくないでしょう。ドイツ人だって例外ではありません。特に今の世代に戦争関連の話をすると、「なんで俺が生まれる前に起こった事で、非難されなくちゃならないんだ。」と逆に攻撃的になります。ですから30~40年も前に書かれて、写真と住所だけ更新されている旅行案内書を信用されないことをお勧めします。今のドイツでは戦争、ナチス、ユダヤ人殺害のテーマはタブーです。

そうそう、ドイツ人は自身の戦争犯罪について聞かれる(非難される)のをとても嫌がりますが、その代わり、日本軍や連合軍の戦争犯罪を語る(非難する)のは大好き。特にドイツ人が好むテーマは、日本軍が占領地で調達した慰安婦の問題。「日本人はなんて野蛮な行為をしたんだ!」と、自身の戦争犯罪を忘れて、平気で非難してきます。そういうときは、「ドイツ人だって、強制収容所に慰安所を作ってユダヤ人を慰安婦をして働かせていたじゃない。」と反論できます。このテーマは、ナチス(ドイツ人)の戦争犯罪が積極的に究明されているドイツでもタブー中のタブーテーマ。このテーマは、「日本人は、、。」と非難された時だけに、使用してください。


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ドイツのタブーテーマ、強制収容所
          

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