ドイツ一の大企業 (27.04.2004)

ドイツで一番大きな会社ってどの会社。ジーメンス?それともメルセデスベンツ?違います。ドイツには5百万近い従業員を抱える大企業があります。それは労働局です。
5百万近い失業者を抱え、一向に失業者の数が減らないドイツでは、政府が労働局(失業局と呼んだほうが正しい呼び方だろう。)の非生産性に業を煮やし、これを組織改革、Bundesagentur fuer die Arbeitと名前を変える事になりました。政府の案(希望)では、「失業者はこれから会社の従業員である。」という事になります。その新しい大企業の社長になったのが、Florian Gerster氏。
地方都市マインツの市議議員だったこのSPDの政治家は、一躍、社会のスポットを浴びる有名人になる。ところが出だしからこの政治家は失敗を重ねる。一応、国の機関であるから、仕事を民間に委託する場合は、仕事を公開して入札する方法を取らなければならない。ところが、3千万ユーロもの宣伝事業を昔からの知り合いの企業に発注してしまう。
大体、国がかってない赤字会計なのに、どうして国の機関が3千万ユーロも投資して宣伝する必要があるのか。労働局なんか、宣伝しなくても「客」が十分いるではないか?加えて、入札をせず、知人の会社に仕事を任せてしまうという公私混同。(本人のポケットにコミッションが支払われた事は想像に難くない。)このニュースはかなりのスキャンダルになったが、それでも経済相が「一度きりの間違いだから、まあ、まあ。」と、バックアップして、Gerster氏は危うく危機を乗り切る。ところがそれからも、勝手に自分のお給料を前任者より40%もあげるなどスキャンダルが後を絶たたない。前のスキャンダルのほとぼりが冷める前に、Gerster氏がまたもや公募せずに仕事をある企業に発注した事がばれると、さすがの経済相も愛想をつかして、Gerster氏を首にした。
こうして皮肉な事に失業者を減らす会社の社長自身が、失業者になってしまった形となる。いくら賄賂が欲しくても、そう何度も同じ手を使っては、マスコミにばれてしまうという見本のような事件だった。

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労働局長を首になったGerster氏
 


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