高い電気代と国会議員のアルバイト(12.05.2005)

ドイツでは電気代が高い。高いと言ってもどのくらいかよくわからないから、数字で説明しよう。例えば、デュッセルドルフ市では、1KWが23セントもする(この他に毎年70ユーロの基本料金がかかる。)日本円で26~27円。日本(例えば中部電力だと)1KWが10円少々だから、基本料金を加えて比較すると日本の3倍だ。これでドイツでどのくらい電気代が高いかよくわかると思う。

この高い料金の理由のひとつに、生産コストの安い核燃料を放棄して、国が効率の悪い風力発電など(他の発電の3倍の費用がかかる。)の発電に膨大な補助金を払っている事があげられる。しかし、現時点では風力発電などまだ発電量が少ないので、これは高い電気代の主原因ではない。主原因は他にある。

ドイツの隣国オーストリアでは、電気代はドイツ同様に高かった。当時、オーストリアには電気代の値段を監視する機関がなかった為、市場を独占する電気会社は毎年、好きなように電気代を上げていった。電気は生活に欠かせないものだから、「値段を利益しか追求しない電力会社に任せておいてはいかん!」という機運が高まり、オーストリアでは電気代を監視する国の機関が設けられ、電気会社はこの諮問機関に値上げを申請、許可を得ないと勝手に値上げをすることができなくなった。途端に値上がりはぴたりと止り、いまやオーストリアでは電気代がドイツより安くなっている。

これを見本にドイツでも同様の期間を設置して電気代の値上がりを監視すべきという議案が国会にだされているが、毎年、この議案は法案になる前に闇に葬られている。ドイツでは国会議員にアルバイト(副業)が認められている。だから多くの議員は大企業に籍をおいて、企業から毎月お給料をもらっている。ドイツの電力市場を独占する4つの電力会社にも、国会議員が数多く働いている。中には、電力会社に籍をおいた議員が、この議案の諮問委員になっていたりするから、諮問の結果はもう会議を行なう前からわかりきっている。こうしてドイツでは毎年、電気代が上がり続ける事が可能になっている。


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ドイツの電気代は欧州で2番目に高い。


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