Ladenschlussgesetz (10.07.2006)

ドイツで生活をして不便な事と言えば、お買い物が可能な時間、曜日が限られている事。現在(2006年7月)の時点では、月曜~土曜日の20時までと法律で決まっている。もし勝手に店を開いた場合、条例違反でかなりの額の罰金が課せられる。以前、田舎のパン屋が日曜日に店を開いてパンを販売したが、これまたドイツらしい官庁Ordnungsamtが2000EURもの罰金を課した例がある。

この小売業の営業時間を定めている条例は"Ladenschlussgesetz"と言うが、ドイツらしいことになんとドイツ第二帝国時代の1900年に施行された条例だ。つまり19世紀に作られた法律を21世紀になっても施行しているのだから、恐れ入る。いくら憲法に固持するのが好きな日本でも、明治憲法の一部がいまだに施行されているなどという事は(多分)ないだろう。

戦後のドイツにおける小売業の営業時間は1957年に設定され、1996年まで変更されずに施行された。当時、お店の営業時間は月曜~金曜は19時まで、土曜日はなんと14時で終わっていた。この為、仕事をしていると月曜日~金曜日に大きな買い物に行くのはほとんど不可能。結果として買い物は土曜日のみに絞られることになり、土曜日のスーパーは日本の年末年始の買出しような大盛況。レジの前には長蛇の列が出来て、順番が来るまで20分も待たされることが少なくなかった。うっかり寝坊などしようものなら、月曜日まで缶詰を食べて生存を図ることとなった。この営業時間が1996年に改定されてからは、ドイツも比較的住みやすくなったが、今回、WMの影響でサッカーの試合が開催される都市では、一時的にこの営業時間法が「お休み」をして、商店は24時までの営業が可能になった。

そして、今、WMが終わってからは、「小売店の営業時間を法律で定めるのは辞めるべきだ。」という意見が出てきて、あれよあれよという間に営業時間法がまた改定されることになった。新しい法律では、「商店は月曜~土曜日まで好きな時間に営業すればよろしい。」というもの。これまた連邦制のドイツらしいことに、「小売店の営業時間は州にて定めるべし。」という事になったので、各州で営業時間が決められることになった。その結果としてサールランド州だけは、「現行のままで営業時間を拡張する必要はなし。」という決議に至ったが、他の州では大幅に営業時間制限が緩やかになる事となった。バイエルン州などのようなカトリック色が強い州では、まだ営業時間法の完全改定には難色を示しているが、長続きはしないだろう。何故なら、隣の州で買い物ができてしまうなら、買い物客が隣の州に行ってしまい、これが州の税収入に直接響いてくるからだ。

嬉しいことにデュッセルドルフ市のあるNordrhein-Westfalen州では、真っ先に営業時間法の完全改定が決まり2007年1月2日から、商店は自由に営業時間を設定できることとなった。ひょっとすると、ドイツにもこれを機会にコンビニエンス ストアーが進出してくるかもしれない。日本のコンビニエンス ストアーにはこの機会に是非ともドイツ進出して、24時間、(辛子明太子)おにぎりとお弁当を販売して欲しい。


304.jpg
20時を過ぎると問答無用Raus!


スポンサーサイト

COMMENT 0