2006年ワールドカップ (19.04.2005)

最近、「2006年のワールドカップのチケットを扱っていませんか。」というお問い合わせが入って来るようになったので、ここで「本場の」ワールドカップのチケットの状況について説明しておこう。

話はさかのぼり1998年。当時勤務していたデユッセルドルフの日系某旅行代理店では、社長が「フランスで行なわれるワールドカップのチケットの入手したので、大いに販売に貢献して欲しい。」と告知した。当時、初めて日本チームがワールドカップに出場するというので関心度は高く、労なくして4桁に上るチケットの販売契約が取れた。チケット料金はすべて前払いで、チケットの郵送は偽装をさける為、開始1月前からという条件に不審をいだく者はほとんどいなかった。

さて、肝心の1月前になってもチケットは1枚たりとも送られて来ない。この時点で「大丈夫かな。」という疑念が頭をよぎるが、「FIFAの認証する代理店にチケットを予約しているので、心配する必要はない。」という上司の言葉。ところが、1週間、2週間と経つうちに上司の顔は自信から疑惑、そして絶望へと変わっていった。試合開始2週間の時点で会社に届いたチケットはわずか4枚。それからさらに4日間ほど会社のネットワークを使って直接、フランス支店からチケットを入手しようという試みが行なわれたが、フランス支店の「そんなもの、手に入るわけないじゃないですか。」で、社長と上司の最後の望みはあっけなく絶たれた。

以後、片っ端からお客様に電話して「チケットが手に入りません。申し訳ありません。」と謝るのは部下の役目である。(上司は困った、困ったと言って、優雅にコーヒーを飲んでいるだけ。)当時は、朝9時から終業終了時まで、お客様に怒鳴られつづけとっても暗鬱な日々であった。しかし、中にはもう日本を経って連絡がつかなかったり、大企業の本社の役員がわざわざフランスまでのサッカー出張を計画していた為、「ごめんなさい。」では済まない状況が生じた。哀れな同僚はサッカーの開催地フランスに送られて、競技場前でダフ屋と交渉してチケット購入というとんでもない任務をおおせつかった。

何故こんな事態になったかと言えば、フランスで正規にチケットの販売を任せられている機関が、「一発大儲けして、海外逃亡。」を計画、実行に移した為。チケットを正規に販売するふりをして金を集め、その後、何万枚というチケットを販売店に送るかわりに、マフィアに実際の数倍の値段で売り飛ばした。この方法により、この賢いフランス人は同じチケットで2度も集金するおいしい商売をして、一挙に巨額の富を手に入れ、南米に逃亡しました。中には、警察に「強盗に盗まれました。」と、虚偽の届出をしたものの、嘘がばれて逮捕されていエージェントがいたくらい。全く、フランス人ときたら、、。

この一件で、ドイツでは多くの旅行代理店が倒産に追い込まれました。幸い、勤務していた旅行代理店ではそこまで被害が大きくなったようです。それとも親会社(JAL)がこっそり負担したのかもしれません。時は流れて2002年。旅行代理店のお客さんから、「日本で行なわれるワールドカップのチケットは貴社では取り扱っていませんか。 」という問い合わせに対して、会社の社長は沈黙するのみでした。さらに時は流れて2006年。1998年の雪辱を喫して当社では2006年のワールドカップのチケット販売を企画、、、するわけないですね。触らぬ神にたたりなしです。

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このチケットを手に入れる為に、


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こんな人も出来てきた。

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