北朝鮮の財源を断て!(14.06.2016)

日本の政治家が北朝鮮に手玉に取られている様子を見るのは、歯がゆくて仕方がない。何故、あんなに簡単に騙されてしまうのか、不思議で仕方がない。しかしよく考えてみれば、政府は日本人が北朝鮮に拉致されていることを知りながら、数十年間もこれを黙視してきた。この事実をようやく公にしたのは小泉政権。以前の政権は、「法人の安全を守る。」と立派な言葉だけは提唱していたが、何も救出の措置をとらないばかりか、拉致されている事実を黙視してきた。そう考えると、拉致された日本人が帰国しないことを望む権力があり、この一件が公になるのを防いできたと思えて仕方がない。そう考えると、日本政府のおくゆかしい行動も説明できる。できるだけ時間をかけて解決を先送り、拉致被害者が死去してしまうのを待っているのではないのか。そう考えない限り、日本政府のおよび腰は説明がつかない。

日本政府が本当に解決を探っているなら、ガチガチのイスラム国家であったイラクや軍事独裁制のビルマの例を見てみれば、対策方法が見つかる。国際法を守らない国を国際的に孤立させて金の流入を断てば、その国の経済は疲労して、食べるものにさえ困るようになる。いくら強大な権力を持っていても、国民を洗脳していても、食べ物がなくなれば権力者に国民は背を向ける。今のベネズエラを見てみるがいい。熱狂的に支援した大統領の共産主義経済政策で国は経済破綻したが、国民はそれでも愛する指導者を支援し続けた。しかし食べるものがなくなると、国民は愛する指導者に背を向けた。ガチガチのムラーや経済を理解しない軍人でも、これだけは理解できる。だから国民が背を向ける前に経済制裁に負けて譲歩した。北朝鮮も同じように経済的に孤立させればいいのだが、日本の政治家は献金で個人のポケットをふくらませるのには熱心だが、北朝鮮の財源をカットすることには関心を見せない。

北朝鮮には悪名高い"Office 39"という機関があり、国家存続に欠かせない外貨を獲得するのが課題になっている。主に、1)タバコ、麻薬の輸出 2) 偽紙幣の流通 3)北朝鮮人労働者の輸出。で外貨を獲得している。貧しい国なのに世界で稀に見る巨大な軍隊を維持、軍事予算を肥大させて、核兵器や弾頭ミサイルの開発で大金を費やしている北朝鮮にとって、この財源が欠けると、国家存続の大きな問題になる。麻薬販売は規模が小さく、偽札は西側にばれており、ウイーンにあった北朝鮮唯一の銀行支店"Golden Star Bank"は米国政府の要請でオーストリア政府が営業許可を取り消し、2004年に閉鎖された。以降、北朝鮮関連の銀行業務はパナマなどの脱税天国を介した細い金の流れだけになった。ここで新しく考案されたのが、北朝鮮人労働者の輸出だ。アジアの諸国では以前から北朝鮮が経営するレストランがあった。レストラン経営は表向きの商売で、裏で麻薬や偽札をばらまいたり、あるいは保険詐欺などの本来の業務を行う、隠れ蓑の役割を果たしていた。

あるとき"Office 39"は自国の労働者を海外で重労働に就かせ、その給料をピンはねすることで、これまでの違法な生業以上の収入があがることに気がついた。トンネル会社を使って、劣悪な労働環境で知られるアラブ職国に数千人単位で労働者を送り込む。労働者が脱走しないように、海外に派遣されるのは結婚してるものだけ。残る家族は人質として本国においていく。2年働ければ夢のような大金が稼げるという政府の宣伝を信じて、「海外挺身隊」に応募した北朝鮮の労働者には、過酷な労働環境が待っていた。40度を越える灼熱の中東で1日12時間、1週間7日間、休みなして奴隷のように酷使される。言うまでも無く約束された給料は支払われず、国がピンはねする。労働者が逃げ出さないように本国で人質をとってはいるが、念いは念を入れて、北朝鮮労働者は柵で仕切られた敷地内から出ることを許されず、敷地への出入り口には北朝鮮から派遣されたガードマンが目を引かされている。にもかかわらず、あまりの過酷な労働環境に耐え切れず、故国の家族が報復を受けるのを承知で逃げ出す労働者が居て、その実態がようやく西側にも伝わってきた。

2022年にサッカーワールドカップが開催されるカターだけで3000人の北朝鮮労働者が派遣されており、クエートには4000人、ロシアには25000人もの労働者が派遣されているといわれている。中東やロシアならまだわかるが、実はEU内にも北朝鮮労働者が派遣されて、奴隷のような環境で酷使されている。とりわけポーランドやチェコが最も多く、柵に囲まれた収容所のような工場で働かされている。そして西ユーロッパも例外ではない。マルタではEUに関税なしで輸出できるので、ここにも数多くの北朝鮮労働者が派遣されている。マルタ政府は北朝鮮の労働者に就労ビザを発給しているので、事情を知っている。しかし「ちゃんとビザをもって就労しているんだから、問題はない。」と何も対策を取ろうとしない。政府に賄賂が支払われており、金のなる木をみすみす放棄する気はないらしい。

日本の首相は外国を歴訪すると、寄付をしてくれる建設会社、貿易会社などが儲かるように、補助金をばら撒いて帰国してくる。金をばら撒くなら、その代償に北朝鮮との関係をきっぱりと絶つことを補助金の条件とするくらいの節度があってもいいのではないのか。日本が北朝鮮に対して持っている唯一のカードは、日本の経済力だ。その他の脅しなんか効く国ではない。日本の経済力を利用して、北朝鮮が外貨を稼ぐ手段を絶てば、北朝鮮は10年も経てば音を上げるか、国内でクーデターが起こる。かっての独裁者のぼんぼんに忠誠を誓う軍人は少ない。北朝鮮の唯一の同盟国だった中国との関係が悪化している今ほど、絶好な機会はない。北朝鮮の果たされない約束をいつまでも待つのではなく、日本政府はいい加減目覚ますべきだ。それには個人献金に惑わされない政治家が必要なのだが、政治家の収賄が暴露されても選挙民は、「○○さんは悪くない。悪いのは会計士。」と私欲に負けてしまう政治家に投票して、結局はこれまで通りの視野の狭い政治に終始してしまう。拉致問題は言うに及ばず、日本の経済が20年近くも停滞しているのも無理もない。


北朝鮮レストラン
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