2002年総選挙

ドイツの与党(SPD)は2002年夏の総選挙前、野党(CDU/CSU)に大きく遅れをとっていた。原因は増大する失業。これに対して何も有効な手段を打ち出せない与党に対して、国民は信頼感を失っていた。ところが、 選挙1月前に与党にとって天からの恵みが訪れる。
そのひとつが、ドイツ東部、東南部を襲った大洪水。被災地域を訪れた現首相は、即座に金銭援助を約束、一気に人気を集めた。次に現政権にとって幸いしたのがイラク問題。現首相は聞かれてもいないのに、「戦争になれば、ドイツは兵隊を送らない。戦争はドイツなしでやってくれ!」と戦争嫌いのドイツ人の深層心理にうまく訴えかけ、アメリカの大統領は激怒したが、これで現首相の人気が急上昇。
その後の総選挙では、野党と与党が同じ得票数を獲得するというSPDの善戦。結局は、連立政権のパ-トナ-である緑の党が躍進したおかげで過半数を確保、政権を継続させる事に成功した。この投票結果は、与党への信頼の回復ではなく、首相の人気だけで選挙に勝った事を証明した。ところがここにきて、その首相の人気が大暴落している。原因は、増えつづける失業者数と、選挙後にすぐに「増税をしない。」との公約をやぶって増税を実施した事。
国民の怒りを買ったSPDは、総選挙の後に行われた地方選挙では散々たる敗北を喫し、上院において野党が過半数を獲得してしまった。これによって、与党は政権は維持しているものの、野党の承認なくしては、一切、法律を国会で通せなくなってしまった。野党にしてみれば、与党の邪魔をすることしか頭にないので、絶好の機会が訪れた事になる。今後政局はますます混乱を極めていくことだろう。

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ブッシュ大統領とシュレーダー首相は犬猿の仲


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