ドイツ人は勤勉 (05.04.2004)

日本ではドイツ人に対してとてもいい印象をもって人が多いようだ。詳しい原因は不明だが、過去の両国の関わりに拠るものかもしれない。しかし、日本人が抱くドイツのイメージは、今のドイツの現実とはかなりかけ離れている。その中でもっとも顕著なものは 「ドイツ人は勤勉だ。」というもの。おそらく、この印象くらい現実とかけ離れているものはない。その一例を挙げてみよう。ドイツでは平均勤労時間が週38,5時間。ドイツ人は残業をしないので、これが実労時間。ドイツ人で残業をするのは、一部の高給を取っているマネジャーか、一部の給与の低い外国人労働者くらい。それでもドイツ人は、「俺たちは働き過ぎ。」と考えているので、2003年の春闘では、週35時間労動を目指して労働組合が雇用者との交渉に臨んだ。幸いにも労働組合のこうした厚顔無恥な要求は、不況であえぐ国民に受け入れられず、破綻したものの、ドイツ人労働者の心境をよく反映した要求だった。
こうしたドイツ人の短い勤労時間は、結局ドイツ製品の値段を押し上げることになり、ドイツの車はよく故障するのに値段が高いから高級車という事になっている。それでもドイツ製品が売れているうちは良かったのだが、長引くEUR高でドイツ製品は世界の市場で高くなる一方。ますますドイツ製品は売れなくなり、ドイ ツ企業の成績は悪化する一方。会社が儲からないから、税金を払わない企業が続出。これに加え、ここ3年来の不景気で企業の倒産が相次ぎ、政府の税収入には大きな穴がぽっかり開いてしまっている。
特にひどいのは州政府の台所事情で、ベルリンなどはすでに破産状態。財政難に悩む州政府が2004年に入って、いきなり公務員の労働時間を週38,5時間から、40時間に延長した程。日本なら週40時間は当たり前だが、ドイツ人は不平たらたら。ところが、それでも財政難は一向に改善されず、バイエルン州では一気に週42時間労働、ノルトライン ヴェストファーレン州では週41時間労働が導入されることにになった。週35時間労働を夢に見て、今まで快適な38,5時間労働に甘えきっていたドイツ人には、この政府の政策は到底受け入れられず、あちこちで政府の「無謀な行為」に対して週末、デモが行われまている。日本なら、週40時間程度の動労時間でデモをしようなどとは誰も考えないだろう。
 
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ドイツで失業したらお世話になる労働局。どちらかと言えば、失業局という名前のほうがぴったり合っている。

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Allianzの支店閉鎖に抗議する労働組合


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