新政府就任 (23.11.2005)

2005年11月22日に新政府が誕生して、首相にはドイツ史上初めて女性が就任した。各メデイアは、「歴史的な日。」と報道、国民も、ただ単に「初めての女性首相だから」という理由で、根拠もなく期待している者は少なくない。これまでの政府が不況、増大し続ける失業者に何の対抗策の打てなかっただけにその期待はよくわかるが、「女性だから」という理由だけで首相に期待するのもどんなものだろう。

今回成立した政権は、戦後2度目になる2大政党による連立政権だ。その連立政権の柱となる協定書を見ると、新政府への期待は消散してしまう。まずは消費税が16%から19%にあげられる。そして金持ちには、金持ち税が導入されて、これまでより少し大目に税金を払ってもらう事になっているが、これは明らかに選挙の公約違反である。CDUは金持ち税の導入に反対して、18%の消費税導入を公約。SPDは消費税の上昇を厳しく糾弾して、その代わりに金持ち税の導入と補助金のカットを提唱した。いざ、選挙が終わってしまうと消費税と金持ち税のどちらかではなく、両方を導入して、しかも消費税は公約の18%ではなく、19%になる事になった。その一方で 政府は採算の取れない事業、風力発電、炭鉱、農家、誰も来ない空港など、に補助金を湯水のように使いまくっている。こういう無駄な補助金を失くしてしまえば、増税は最小限で済むが、補助金を削ると政治献金がなくなるから、まずは増税ということになる。
政権が誕生してみれば、選挙前の公約は見事にすべて破られてしまっている。この事実をみれば、新政府を不審の目で見る事はあっても、「首相は女性だから」という理由で新政権に過大な期待してしまう気持ちは消えてしまう筈だ。政治家の能力は、性別や、ましてや日本のように学歴、出身大学で決まるものではない。ましてやその評価は、就任後、1~2ヶ月でで出すものではない。4年後、あるいは8年後にメルケル政権が終焉して、その業績を客観的に見ることが始めて可能になり、この時点で有能な政治家であったかどうか、初めて結果が出る。その意味でも、ちょうど終焉を迎えたシュレーダー政権の評価が始まっている。


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ドイツ史上初代の女性首相に就任する。


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