nicht ganz dicht,,,  (12.07.2007)

ドイツには内務省(Innenministerium)という省がある。主に国内の治安を担当する省で、警察などはこの省の管轄になる。早い話が内務大臣の一存で、気に入らない人間を牢屋に入れる事ができる。「民主主義が発達したドイツで、そんな馬鹿な、、。」と思いたいが、昨今の内務大臣の発言は、そのさらに上を言っている。

現在の内務大臣はSchaeuble氏。ショイブレ氏は自他共に認められたコール前前首相の後継者として一目置かれた人物で、次期首相と期待されていた。ところが、コール首相が引き起こした党の隠し資産のスキャンダルに深く関係していた為、首相になることができなかった。その後、ドイツの大統領に推薦されるという話もあったが、党内外からの批判を受けてこの話もお流れになった。

2006年に成立した連立政権では、内務大臣の席に収まり、以来、問題発言が絶えることがない。まずはネオナチの多いブランデンブルク州で黒人が袋叩きに遭った事件でコメントを求められ、(無難にネオナチを非難してればいいものを)「目が青い人間(白人)でも、殴られる事はある。」と、口を滑らしてしまった。(つまり黒人が殴られるのは、珍しくもないという意味だ。)

つい最近では、ドイツに住む外国人はテロの温床だとして、「ドイツに住む外国人全員から指紋とDNAを取って記録、保管すべきだ。」と提唱。この外国人を十把一絡げにして、テロリスト扱いにしてしまう構想(妄想)は、ドイツ人が反対することもなく、(外国人には参政権がないから)法律案として国会に提出される予定である。この提案ではまだ生ぬるいと考える内務相は、7月初頭に、「テロリストの疑いのある外国人には、携帯電話の保持、インターネットの使用を禁止すべきである。又、テロリスト疑いが深まるようであれば、この人物の投獄及びこれが不可能な場合は、抹殺の可能性も国家に(つまり内務大臣に)与えられるべきだ。」と提唱。流石にこれは行き過ぎた。首相に一言の相談もなく、勝手に出されたこのKGB顔負けの声明は、与野党からの非難は言うに及ばず、首相の閣僚の管理能力を疑わせる結果となった。

又、この大臣は、(裁判所の許可も無く)ドイツに住む外国人のコンピューターをオンライン捜査したことを認めている。 また、インターネットのサーバー管理会社や携帯電話会社に、(捜査に利用できるように)すべての顧客の過去6ヶ月の使用データを保管するように要請するなど、内務相の妄想は悪化の一途を辿っている。ショイブレ氏によれば、「隠す事がないなら、捜査をされても構わないだろう。」という考えから、勝手に法律を解釈して、ドイツをかっての東ドイツのような監視国家にしたいようだ。ドイツに住む一外国人として、早くこの大臣が更迭されることを願うばかりだ。


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テロ対策のアイデアに豊富なショイブレ氏。



 
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